ハイデルベルク水道騒ぎ2019年2月7日に、私はいったい何をしていたのか。
ちょっと振り返ります。
7:00 いつも通り起床
- 朝ごはんなど。いつも通り、紅茶などでBRITAでろ過した水を使う。夫と娘は牛乳。朝のスープは昨日の残りのクノールのもとを使った野菜スープ。めずらしく娘が喜んで食べる。
- 娘のお弁当とBRITAでろ過した水を入れた水筒を準備。夫にもBRITAでろ過した水を水筒に入れて渡す。
8:30 ゲストハウス下の保育園へ。夫は出勤。
- 保育園のついでに、地下のコインランドリーに行き、洗濯物をほりこむ。
- 部屋に戻って、私は2杯目の紅茶。帰国の段取りメールを書いたり、書かなかったり。データ解析をしたりしなかったり。
- 洗濯を取りに行く。
10:50頃 何かのお知らせ
- ゲストハウスのオフィスの人が訪ねてくる。かなりめずらしいことだが、ドイツ語と英語でなにやら書かれた紙を見せられる。「分かった?」と聞かれるも、よくわからない・・・けど、料理もお風呂も洗濯も、とにかく水は使えないことは、分かった。
- 彼女は1軒1軒、回っているのだろうか。ご苦労様です。
- 今、このゲストハウスではリノベーションをしているので、それの関連かな?と、想像し、カップに残っていた紅茶を飲む。
- データ解析をしたり、動画を見たり(なんの動画か)
- トイレ使用。しまった・・・、でも水は流れた。洗濯も終わってるし、まぁ、よかったと思う(ほんとはよくなかった)。
12:20頃 ゲストハウスで断水
- 夫が気まぐれに帰宅。水が使えないって言われたことを報告。「なんだろうね~」と話しながら、キッチンの蛇口を上げると、水は出なかった。
- じゃぁ、ということで、橋のたもとのカフェ・パン屋・ケーキ屋でランチをすることに。
13:00頃 エスプレッソが出せないカフェ。
- ランチを注文。飲み物は?と聞かれたので、エスプレッソを注文。
- 一度、テーブルを離れた店員さんが再来。「エスプレッソはできない、コーラとか瓶のものしか出せない」とのこと。理由はよくわからなかった。
- 「いつもどこかで何かが壊れているドイツ」と悪態をつきながら、ランチを待つ。
- わりとおいしかった。そんなに塩辛くなかったし。
14:00 お湯の出る美容院
- 今日は髪を切りたいな~と、言いながら、プラプラ。
- 最初に目についたヤーン通り(jahanstrabe)の美容院で、外から覗いていたら、お店の中から声をかけられたので、ここにする。夫は仕事へ。
- カットと~、できれば、カラー~もしたいのだけど、と色や時間のことなど相談(英語ができる美容師さんであることは店の前の張り紙で確認済)
- もうすぐ予約のお客さんがくるので、その後でもいい?とのこと。OK
- ドイツの「ヘアカタログ」を見ながら待つ。「キーラ・ナイトレイになりたいんだけど」とか、言ってみようかなどとぼんやり。
- 予約のお客さんは、70代と思しき紳士。シャンプーなしカットのみで10分ほどで終了。
- 私の番。naturalな色がいいのね、OK、という感じで、手早くカラーが始まる。
- ここで、夫からのメール
- 「今、職場のYさん(日本人)から聞いたけど、ただの断水じゃなくて、水道の汚染だって」
- え。え?! 私今、すでに髪はカラーのお薬が載ってるんですけど??美容師さん、何も言わなかったけど??
- 私「ねぇ、ちょっと、今、夫からのメールで、ハイデルベルクでは水が止まってるみたいだけど??大丈夫なの?これ?」と、聞くと。
- 「え?知らなかったの?あたしも、朝知らなくて、飲んじゃったけど、なんともないし。うちの水は青くないし。・・(略)・・・、ここは地下に大きなボイラーがあるから、ほら、お湯も出るから。大丈夫~」、とのこと。
- ええっと・・・。たしかにこのままでは困るので、とりあえず、シャンプーして、カットして・・・
- カットの途中で、消防車がゆっくり通過。何やらゆうてますが、私はまったく分からず。美容師さんはちょっと外に出て、ふむふむという感じで確認後、戻ってくる。手際よく、カットもブローも終えてくれた。
- 65ユーロと2ユーロのチップ(小銭がこれしかなかった)で、店を出る。「ハズバンドの髪も今度、切らせてね~」と、明るく送り出される。
15:10ごろ
- 夫からのハングアウト電話・私が30分ほど音信不通でお怒りの様子。
- 職場の近くのスーパーには、もう炭酸水か味付きの水しかなかったとのこと。
- 保育園にお迎えに行く前に、キャンパスのスーパーへ向かうことにする。
- 途中の路上で、大量のペットボトルを持った人に、何度もすれ違う
- スーパーのお水の棚は、からっぽ!!ひゃ~。
- 東日本大震災のあの時のことを思い出す。
- 棚に残っていたのは、瓶入りの炭酸水か、フルーツ風味のお水。他の棚にはコーラとかジュースはあるけど。
- 3人家族でお水は何本必要なのか・・・。買占めはしないと決めて、2日分あればなんとななるって災害パンフレット(日本の場合やけど)にあったから、と思い出し、瓶入りの炭酸水とフルーツ風味のお水を購入。
- レジで前に並んでいたご婦人のかごには、普通のお水が2ダースくらい入っていた。大家族なのかもしれないけれど、1本だけでも分けてくれないだろうか、と、思う。
16:00 ごろ 保育園にお迎え
- 水を買うためにスーパーに寄っていたので、お迎えが遅れたことを謝る。
- R先生は「子供たちは元気だったけど、水筒のお水もあまり飲まないようにしました」とのこと。「トイレは使えたけれど、手が洗えなくて・・・」とも。
- 「ねぇ、おかぁさん、ドクミズなの?」と、不安そうに娘。なんだ、その「毒リンゴ」みたいな言い回しは。笑ってしまった。
- しかし、この状況を娘に分かりやすいように説明するのは大変で・・・。でもちゃんと説明しないと、不安がる年ごろでもあります。
- 「先生はお水を買わなくて、ご家族とか大丈夫ですか?」と聞くと(1本くらいは差し上げようと思った)、「ハイデルベルクから少し離れたところに住んでいるので、大丈夫です」とのこと。
- 気になって、知り合いのママにもメール。
16:40頃 終息。
- 夫が帰宅。大学にいても落ち着かないので、とのことだが、今「下の張り紙は、all clearになってたけど・・・」とのこと。
- ネットで情報収集。テレビをつける。地方局のテロップで、警報が解除されたとのお知らせが流れていることを確認。一安心。
- 娘はいつもの子供番組を見始める。馬とか、ネズミ?猫?とか、コアラとか、羊とか。15分くらいずつで、番組が替わる。
17:00頃 この炭酸水をどうするのか
- 炭酸水は普段あまり飲まないので、活用法を検索。ご飯を炊いたり、パンを焼いたりするとけっこうおいしいらしいことを知る。
18:40頃 夕飯
- 炭酸水で炊いたご飯、昨日の残りの野菜スープ、Hering(ニシン)の缶詰(トマト味・カレークリーム味)、市場で買った焼きソーセージ、付け合わせはプチトマト、昨日ゆでたブロッコリ、チーズ3種(粒コショウ入り、粉コショウかけ、クルミの入ったチーズ)。1本5ユーロのBARDEN地方のHEX(魔女)ワイン。
- 炭酸で炊いたご飯はとてもおいしかったです。
- 東日本大震災の話題になる。私は当時、関東に、夫は関西にいました。
- 当時の初動の避難のおそさをなじられ、今日のことも反省を促される。
- いや、でもね。当時は私は、お堅い職に就いていたし、場合によっては現場での仕事に駆り出された可能性もゼロではなかったわけで・・・・。
- ともあれ、今日の水道騒ぎは、早く原因が分かって、終息したのでほっとしました。
こうしてみると、最初にオフィス人が来た時に、詳細を聞けばよかったのですが、リノベーションだと思い込んでしまったことが敗因かと。聞いていたら、そのままスーパーに行って、普通のお水を買っていたと思います。美容院にもいかなかったよ。
そして、カフェでもエスプレッソが出ない時点で「いつもどこかで何かが壊れているドイツ」とか、えらそうなことを言ってないで、何かが変?と、気が付くことはなかったのかと、反省。でも、ランチは普通に出てきたんですよ・・・。
つくづく、人は、想像もしていなかったことに遭遇していても、何かがおかしいとか、それと気が付かないもんだと思いました。今日はなんだか変な日だな~くらいにしか思わない。その上、できるだけ日常の生活を送ろうと、いつものことをしようとしてしまう。まぁでも、シャンプーをしてもらったことは間違ってないと思いますけど。だって、お薬漬けちゃったんだもの、そのままではかゆくなるよ?
お水は2日分あればなんとかなると判断したけれど、これはよく考えたら近年の日本の行政の災害対策が信じられる場合の必要量であって、そもそも自然災害の少ないドイツに当てはまるのかどうか。しかも、ドイツのスーパーは日曜日はお休みなのだから、木曜日に起こったこの出来事に対応するためには、月曜日の朝の分まで考えておく必要があったかも、とも思います。
う~ん、どうなんだよう。
記事とは直接関係ないですが、ハイデルベルク旧市街のきれいな街並みの写真を載せてみました。(*^-^*)。